素手? いくらなんでも無茶だ。
心配するロンドを尻目に、ハミルは冷静に言霊を紡ぐ。
『天駆ける光の精霊、今ここに、その存在の徴を見せたまえ。穢れを払いし御力を、我ら子の手に宿したまえ』
スゥと、マテリアの右手に光の刃が現れる。
そのまま触手をなぎ払い、マテリアは鮮やかに身を翻す。
やはり剣を振るうのが辛いのか、彼女の顔色は思わしくない。
奥の間でいくつも剣が閃き、触手と混じり合う中、新たにハミルが何かを唱える。
光球が十数個、ハミルの周りに浮かんだ。
「マテリアにガスト、ヴィバレイ様から離れてください」
ハミルが腕を上げ、前を指すと――光球は槍のように伸び、奥の間へ飛んでいった。
光の槍は触手だけでなく、ヴィバレイの顔にも突き刺さる。
『グアァァァァッ!』
触手を斬られても表情ひとつ変えなかったヴィバレイが咆哮する。
そして、危うく光の槍がビクターへ当たりそうになった。
「うわっ!」
間一髪で背を反らし、ビクターは光の槍を避けた。
「お前、どさくさに紛れて、オレごと始末しようとしたな! この人でなしのエセ教皇!」
「すみません、手が滑りました」
ハミルは人の悪い笑みを浮かべてから、そんなことより前に集中しろ、と言いたげに顎で指す。
ブツブツと「後で覚えていろよ」と愚痴りながら、ビクターは怒りに任せて剣を触手に振り下ろした。
心配するロンドを尻目に、ハミルは冷静に言霊を紡ぐ。
『天駆ける光の精霊、今ここに、その存在の徴を見せたまえ。穢れを払いし御力を、我ら子の手に宿したまえ』
スゥと、マテリアの右手に光の刃が現れる。
そのまま触手をなぎ払い、マテリアは鮮やかに身を翻す。
やはり剣を振るうのが辛いのか、彼女の顔色は思わしくない。
奥の間でいくつも剣が閃き、触手と混じり合う中、新たにハミルが何かを唱える。
光球が十数個、ハミルの周りに浮かんだ。
「マテリアにガスト、ヴィバレイ様から離れてください」
ハミルが腕を上げ、前を指すと――光球は槍のように伸び、奥の間へ飛んでいった。
光の槍は触手だけでなく、ヴィバレイの顔にも突き刺さる。
『グアァァァァッ!』
触手を斬られても表情ひとつ変えなかったヴィバレイが咆哮する。
そして、危うく光の槍がビクターへ当たりそうになった。
「うわっ!」
間一髪で背を反らし、ビクターは光の槍を避けた。
「お前、どさくさに紛れて、オレごと始末しようとしたな! この人でなしのエセ教皇!」
「すみません、手が滑りました」
ハミルは人の悪い笑みを浮かべてから、そんなことより前に集中しろ、と言いたげに顎で指す。
ブツブツと「後で覚えていろよ」と愚痴りながら、ビクターは怒りに任せて剣を触手に振り下ろした。


