永劫の罪人 光の咎人

   ◆  ◆  ◆


 いつもより体が軽い。

 でも、そんなことはどうでもいい。
 ハミルに早く会えれば、それでいい。

 ハミルと会って、殺す。

 闇夜の中を駆けながら、マテリアの脳裏にそんな考えが流れ続ける。

(ハミルは教会から離れたいから、今も教会を壊したいと思っているはず。罪を重ねる前に、早く殺さないと)

 それが自分と一緒にいたいから、という気持ちで動いているのは知っている。
 だからこそ、自分が『永劫の罪人』を背負わなければいけない。そうマテリアは思う。

(……ハミルをそうさせたのは、私のせいだ)

 教皇を押しつけたという負い目もある。でも、それ以上に――。

(私が……ハミルから逃げたせいだ)

 鼓動が弾むたびに、罪悪感がマテリアの胸に広がり、心を重くした。

 森を抜け出し、街に出る。
 通りはうす暗く、人の姿は見当たらない。道の端に野良犬が数匹いるぐらいだ。

 野良犬たちはマテリアを怖々と見つめ、体を縮こまらせている。
 剣を持っているから、驚いているのだろう。
 マテリアは犬たちを横目で見やりつつ、教会に向かおうと足を速めた。

 教会へ近づくにつれて、たいまつを持った男たちが見えてくる。
 教会の警護隊だろう。百年前、ハミルを殺しに行ったときと同じ光景だ。