◆ ◆ ◆
寝室へ行き、静かに眠るマテリアをベッドに寝かせると、ハミルは枕元に椅子を置いて腰かけ、彼女の髪を優しくなでた。なめらかな感触が指に心地よい。
「……マテリア」
名前を呼んでも、マテリアは身じろぎひとつしない。
しっかり眠っているのを確かめてから、ハミルはマテリアの頬に手を当てた。
温かい。
確かに彼女が、生きて自分の前にいるのだと実感できる。
ふとマテリアの左顔にある、獣の傷が目に入る。
自分を守るためについた傷跡。
この傷を醜いと思ったことは一度もない。
ハミルは四爪の傷跡へ、愛しげに口づけた。
「やっと君を捕まえることができた」
今も昔も、望んでいたのはマテリアだけだ。
純粋で真っすぐなマテリアに憧れていた。
清廉潔白な僧侶を演じて、大人たちに取り入る自分とは違うことがうらやましかった。
彼女のように生きてみたい。
そう思えば思うほど、自分は彼女のようにはなれないと、諦めていったけれど。
だからマテリアと一緒にいたかった。
彼女と一緒にいる時だけは、自分の汚れを忘れることができたから。
寝室へ行き、静かに眠るマテリアをベッドに寝かせると、ハミルは枕元に椅子を置いて腰かけ、彼女の髪を優しくなでた。なめらかな感触が指に心地よい。
「……マテリア」
名前を呼んでも、マテリアは身じろぎひとつしない。
しっかり眠っているのを確かめてから、ハミルはマテリアの頬に手を当てた。
温かい。
確かに彼女が、生きて自分の前にいるのだと実感できる。
ふとマテリアの左顔にある、獣の傷が目に入る。
自分を守るためについた傷跡。
この傷を醜いと思ったことは一度もない。
ハミルは四爪の傷跡へ、愛しげに口づけた。
「やっと君を捕まえることができた」
今も昔も、望んでいたのはマテリアだけだ。
純粋で真っすぐなマテリアに憧れていた。
清廉潔白な僧侶を演じて、大人たちに取り入る自分とは違うことがうらやましかった。
彼女のように生きてみたい。
そう思えば思うほど、自分は彼女のようにはなれないと、諦めていったけれど。
だからマテリアと一緒にいたかった。
彼女と一緒にいる時だけは、自分の汚れを忘れることができたから。


