《月夜side》



「…早く来すぎたか?」


姫梨が翔との話をしてくれた日から3日が経って、今日は日曜日。

楽しみなことがあると、それまでの時間が長く感じるというけど、本当に長かった。

金曜の学校も、土曜も、早く終わってほしかった。


俺…だいぶ楽しみだったんだな。
今だって、まだ1時過ぎなのに駅前に着いてる。普段の俺なら、絶対にありえないな。


俺が人より先に来て、待っているなんて。自分でもすごく驚いてる。相手が男ならまだしも、女を。


姫梨だからだろうな。

あいつを見てると、笑顔になれる。いじめたくなるし、優しくしたくなる。


それにほら、あいつの姿だけはすぐに見つけられる…。


『ごめーん!!来るの早いねっ!待った?』


…姫梨だって、来るの早いけどな。




息を切らしている愛しい女の子に、優しく微笑みかける………1時30分。