たった一人の親友へ〜another story〜

さなの呆然とした顔に思わず笑みがこぼれた


「どうした??」


慌てて少し赤い顔を隠そうとするさな


そういう何気ない動作が


俺の心をかき乱すってこと


こいつは分かってんのかな




「何〜??俺に惚れちゃった??」




冗談くらい言わせてもらわないと、こっちだって正直照れるんだよ


「ちっ違うよ・・」


真っ赤な顔をさらに真っ赤にさせたさなは


頬を膨らまして俺を睨む


「まぁそういうことにしといてあげるよ。

まぁでもさ、さなは本当良いやつだし

実は結構可愛いし。

絶対さなに合ったやつが現れるって」



“さなに合ったやつ”


そう


いつか必ず現れるよ


俺みたいな優柔不断男じゃなくて


もっともっとさなのことを一番に考えてくれるやつが


きっと現れる



「ありがとう」


少し涙目になったさなが俺を見て微笑んだ