誠ノ桜 -誠の下で-




「ですが松平様、龍飛が特攻隊の隊長でなくて良いのですか?」


松平の変わり様にも驚かされるが、凜の一番聞きたい所はそこだった。

早瀬は実質的に、認めたくはないが凜より剣は優れている。


「隊長は凜がいるだろう?それにな、ちゃんとした理由もあっての事だ」

「俺は側近でもあるから、主に松平様の傍にいなきゃならねぇ。隊長は凜に任せるよ」


それを聞いて凜ははっとした。


早瀬が隊長になれば、松平の傍から離れる事もあるだろう。

代わりの者が守っても良いが、やはり一番腕の立つ者が側近でなければ意味がない。

そういう意味だろう、と。


「…失礼しました」

「いや。さぁ、そろそろ食事にしようか」


松平の言葉を合図に、凜達は膳に手を付けた。

今日は魚の煮付けとご飯、味噌汁にお浸し。

新選組よりは、幾らか豪華な物だ。