少し機嫌が悪そうに言うと、五人で広間へ歩
いて行く。
優隊士格以上の藩士は広間、他は食堂で食事
を済ませる仕組みになっている。
広間にはたまに松平も同席する。
「あ、そーだ」
長い廊下を歩いているその途中、一番後ろに
いる早瀬が声を上げた。
「凜以外、お前等は普段何してるんだ?」
凜は直属部隊隊長だろ?と言う早瀬は、ニコニ
コと答えを待っている。
「俺は、副隊長の仕事……主に書類を」
と普段邪険に扱われている宮部が、凜の隣で
早瀬を振り返りながら答えた。
こう見えて、しっかり者なのだ。
「ぼっ…僕は救護班班長なので、病人や怪我人
がいない時は、薬の研究をしています…」
「ほー、すごいな」
早瀬が声に出して言った事を、凜は心の中で
軽く突っ込んだ。
すごいと言えば、かなりすごい。
犬山の薬の研究は………すごく、危険だ。


