誠ノ桜 -誠の下で-




凜が早瀬の攻撃を避けながら紹介すると、早
瀬は「おぉ」と眉を上げた。


「初めまして、凜の師匠だ」


凄まじい打ち合いをしながら、早瀬も凜も何
故話していられるのかは謎だ。


早瀬に声を掛けられた三人は、一斉に頭を下
げた。

宮部もそれを聞いて分かったらしい。


「初めまして!」

「は、初めましてっ」

「初めまして…」


早瀬はそれを視界の端で見ると、笑って口を
開いた。


「まぁそこで座って見てな」

「はいっ!」


犬山が緊張しながら元気よく返事をし、三人
は真ん中で打ち合う二人を見つめた。

本当にしっかり見ていないと、一撃一撃が見
えにくい。


「……沖田君だけど、」


早瀬の腹に竹刀を向けたが、当然受け止めら
れた。

その時の言葉に、少し動揺してしまう。


「新選組一番組組長?」

「そうよ」


竹刀を弾いて間合いを取り直すと、凜は竹刀
を中段に構えた。