誠ノ桜 -誠の下で-




「初めまして。凜の恋仲の、沖田 総司です」


ニコッと爽やかな笑みを浮かべて、挨拶をす
る沖田。

いつもの腹黒さは微塵も感じられない。


「こちらこそ、初めまして。凜から話は聞いた
よ、沖田君」

「それは光栄です」


二人の間に火花が散っているように見える。

凜は全く気付いていないようだが、お互いに
敵視しているようだ。


「総司、今日非番なの?」

「ん?仕事、あるよ」


敵を見るような視線を向けていた早瀬から目
を離して凜を見る時は、すっかりいつもの沖
田だった。

その返答を聞いて、凜は首を傾ける。


「巡察中だったんだけど、美味しそうな甘味処
を見付けたから」

「要するに仕事放りっぱなしなのね」


はは、と笑ってごまかす沖田に溜め息を吐く
凜。


「お待ち遠っ」


丁度団子が運ばれて来たので、凜は一口頬張
った。


「お……美味しい」