凜の体に腕を回し、いかにも見せ付ける。

凜も永倉も顔を真っ赤にしたのだが、中にい
た原田は呆れている様子だ。


「あんまり新八をからかわないでやってくれ、
総司」


流石、原田と言う所だろうか。

凜は変に感心しながら皆の所に座る。


「で、何をしているのよ?」


隣に沖田が腰を下ろした事を確認して、中を
ぐるりと見回す。

永倉と原田の他に、藤堂や斎藤に山崎もいる。

一番説明が上手な斎藤と目が合うと、斎藤は
気まずそうに目を伏せた。


「俺は山崎君に連れて来られた故、何をするの
かは知らん」


と言うので山崎を見ると、ニカッと笑った。


「俺は永倉さんに呼んで来い言われただけや
から、俺も知らんで?」


それは胸を張って言う事なのかと呆れたが、
取り敢えず事の真相を永倉に訊く。


「何なの、この集まりは」


多少……いや、嫌な予感しかしないのだが。