「ち、違っ…!!」


あわあわと慌てて弁解しようとするも、沖田
は下からニヤニヤと笑うだけで。


「ああのこれは……っ」

「分かってるよ、"そういう"つもりで押し倒し
た訳じゃないって」


ホッと安心したのも束の間、その後の沖田の
言葉で、凜は更に慌てる事になる。


「でも、それなら退いた方がいいんじゃない?
俺はこのままでも構わないけど」


自分が沖田の上に乗ったままだと気づき、凜
は慌てて離れようとする。

………が。


「……〜〜っ!?」


凜の視界は回転し、目の前には沖田越しに天
井が見えた。

これはヤバいと察知した凜は、必死に考える。


「す、烝(ススム)がいるっ!!」

「だから?見せ付ければいいでしょ」


山崎(ヤマザキ)などいない。

人がいると分かれば止まると思ったが、安直
な考えだったようだ。


「………………好き…だ、大好きっ」