二人の言い合いも耳に入らない程、凜は恥ず
かしくて穴があったら入りたい思いだった。


「か…っ、帰る」

「え、待ってよ凜」


くるりと背を向けて歩き出そうとした凜の腕
を掴み目が合うと、途端に凜の頬が赤く染ま
っていく。


「や、そんな赤くなられたらこっちが照れるん
だけど……」


そう言う沖田は少しだけ赤くなっていて、困
ったように笑った。


「俺の部屋においでよ。三日振りでしょ?」


取り直すように笑ってそう言う沖田に、凜は
無意識に頷いていた。


「…………」


そして二人で屯所へ向かう様子を、忘れられ
た土方が目を細めて見ていた。


「何だかんだで仲いいじゃねぇか、かなり」


ご馳走さん、と呟くと土方は反対側に歩き出
した。











「ん……」


部屋に着いた途端、沖田は凜を抱き締めて接
吻(セップン)をしていた。