「ねぅ、今度これに来てよ」 俺は胸ポケットからチケットを1枚取り出して 座っている彼女の目の前に差し出した。 「なんですか、コレ?」 彼女は、また不思議そうな顔をして答えた。 「来週のライブのチケットなんだけど… 身内にあげるやつが、たまたま一枚余ってるんだよね だから、見に来てよ 絶対に損はさせないからさ」 俺は自信ありげに彼女に言った。 「わかりました。絶対に行きます。」 彼女は笑顔でチケットを受けとると、隣に置いてあった鞄にしまっていた。