ー紫神(シガミ)ー


 まるで、そうすることが当たり前であるかのごとく、平静を保ちながらー…



 司がそれを気にすることなく顔を上げた。

 「面白い…ですか」

 黒い肘掛のついた椅子に座った少年を、目だけで追う司。

 少年は年齢と見た目にそぐわない、笑みを浮かべた。