「努力家だなぁ」 「そりゃどうも」 「本当、前と変わらない」 ミヤビくんは軽く笑った。 「……私、小学生の頃努力してたっけ」 「してたしてた。ちゃんと毎日朝顔に水やってたし、課題終わったのに居残りとかして」 「え……」 「そーいえば掃除の時も手ぇ抜いてなかったな。あと……」 ミヤビくんが指をひとつひとつ折り曲げながら言う。 「え、あ、ちょっ、なんで知ってんの!?」 私は台本でミヤビくんを何度も叩く。