一体どれぐらいの時間がたってしまっただろう?




とにかく僕はかなりの時間を眠れずに過ごしていた。





『早く元気になりますように』




桜ちゃんが部屋を出る間際に放った一言が何度も繰り返し頭の中で再生される。




「ほーんと、何やってんだろ。」




寝返りをうち僕は天井と向かい合わせになった。




「…!!げほっ…ごほっ!!」




突然に咳が僕を襲い、自分自身の身体の状況を思い知らされる。





「僕の体内で何が起こってるんだか…」



薄々、気づいてはいる。





ただそれには確信がない。




明日に松本良順医師が来る。



そこで判明することが僕の想定通りではないことを願って。