ガサッ、ガサッ 「!?」 正面から、わざとらしく音を立てながら近付いてくる足音 「…………」 その音に引かれるように、姿を見ると―… 「…え」 その姿にイヤな記憶が蘇った―… な、なんで、ここにいるの? オレンジと黒の縞模様に大きい身体、恐ろしいほど存在感のあるキバ そう、目の前にはあの日、私の施設を襲ったトラ達だった――…… ・