一頻り驚嘆した後、山口はそのまま放心状態に陥った。
何かぶつぶつと嘆いている。
「……嘘だろ。おいっ……舞歌ちゃんが……あんな清純そうな娘が……俺、これから何を信じて生きていきゃ良いんだよ……」
「おいっ何、訳の分からん事を呟いている。私が何か不味い事を言ったか」
「別にっ!ただお前が体験した素敵イベントが羨ましいなって思っただけだよ。僻みだよ。悪いかよっ!?」
逆ギレされた。
「お前さ、そう言えばさっき『初めにやったのは』って言わなかったか?」
「ああ、言ったような気がするな」
「ぶっちゃけ何回やった?」
何回?何回だっただろう。指折り数えてみる。
初めは舞歌が車の中で眠っている私に一回。
そこで目覚めた私がお返しとばかりに一回。
お互いはっきりとした意識のまま一回。
ミントガムで苦しんだ舞歌に一回。
そして海を去ろうとした時に舞歌の方から頼んできて一回。
それで合計は――。

