しかし凄く恥ずかしいと言いながら舞歌は抵抗しなかった。
嫌ではなかったのだろう。
自意識過剰かもしれないが。
「少し話をしようか」
「はい」
腰を落ち着かせるとそれに倣って舞歌も地面の埃を払ってから腰を落ち着かせた。
静まる空気。
それを打ち破るかのように思っていた事をそのまま口にする。
愚問かもしれないが、それが独りよがりの考えだったとしても舞歌に生きてほしかった。
「もう一度聞くがこのまま私と逃げないか」
「駄目です」
舞歌は真っ直ぐな目できっぱりと誘いを拒否した。
それは決して揺るぐことのない決意を物語っていた。

