ミントって刺激物に含まれるのか?そう羽鳥は疑問を抱いた。
数十分前の舞歌の言葉を思い出す。
『あの、ちょっと、これは刺激が強すぎます。あんまりやられると蒸発しちゃいそうです』
幾ら刺激に弱いと言ってもミント如きで蒸発されては困るな。
そう思って、何の前触れもなしに舞歌を抱き寄せ、唇を奪った。
舞歌の口の中にあったガムを舌で自分の口の中へ移す。
「さっきまで煙草を吸っていたからな。苦味で中和されただろう」
「……羽鳥さんすっごい恥ずかしい真似してますし、中和どころかミントに苦味が足されただけです」
「そ、そうか」
割と遠慮なしに文句をぶつけてくる舞歌に少したじろぐ。
欲求九割、気遣い一割の作戦は失敗に終わった。

