月下の踊り子





意識が現実に引き戻された瞬間。


ぼやけた視界の前に舞歌の顔があった。


重ねあった唇。


しばらく眠ったふりをした方が良さそうだった。


そして数秒。


舞歌が身体を離そうとする。


それを両手で舞歌の身体を抱きしめて遮った。


後頭部を抑え付け、少し手荒だけど薔薇のように甘いくちづけ。


……しまった。


寝ぼけてとんでもない事をしてしまった。


でも舞歌が先だったんだからこれでおあいこか。