月下の踊り子




「成る程ね。悪かったな。俺も最初、不審人物が羽鳥だって気付かなかったんだ」

「それはもう良い」

「事情は分かった。それじゃ急げ!」

「はっ?」

「何、阿呆面してんだ。急いで行けって言ったんだよ。寝ている三村の様子は俺が見ていてやるから。時間はそれこそ有限なんだから」

「分かった」



どうやら山口は見逃してくれるらしい。


舞歌の手を引いた。