月下の踊り子







計画は無駄にはなっていない。


一日だけだが予定通りこの監獄から脱走する。


外の世界を舞歌に見せてやる事が出来る。


それが私にとって、ほんの少しの救いになった。



「明後日に決行する。準備――と言っても何もする事ないだろうから取り敢えず起きておけ」

「明後日、ですか?」

「どうした?明後日に何かあるのか?」

「いえ、丁度クリスマス・イヴだなって思って」

「ああ」



もうそんな時期だったのか。


最近かなりの多忙だったからすっかり忘れていた。


舞歌に別れを告げ、明後日の事を思い描きながらその場を立ち去った。