もうその壁を突き崩すのは不可能なようだ。 一体どうして……。舞歌の考えが分からない。 「でもですね」 舞歌は少し躊躇いがちに言葉を続ける。 「羽鳥さんと一回だけ外でデートというのはしてみたいです」 「……それが、舞歌の最後の望みなのか?」 「はい、そうなりますね」 「分かった」 そうか、と静かに瞳を閉じる。 それが舞歌の望みならば全力で応えよう。