「かわいいだろ〜、俺のカノジョ♡」
よくできましたと言わんばかりに、熱いハグを送る彼。
「兄妹だったの?!」
言われてみれば、タレ目具合が二人ともそっくり。
鼻の形まで。
今まで唯ちゃんのお迎えは、お父さんだったりお母さん。
牧村くん自身の姿を見るのは、今日が初めて。
それともわたしが毎日ここに来てるわけじゃないから、会わなかっただけかな?
「ゆいゆいうっせーから、てっきりカノジョだと思ってた...」
今日一日で散々笑われたのが悲しいのか、悲哀の表情で静かにヘアゴムを外す坂口くん。
そういえばちゃんと唯ちゃんのこと教えてなかった。
「ごめんなー、部活終わるまで待たせて」
そう言う彼は黒と赤のアシックス製のジャージ姿。
バレー部って練習熱心だから、遅くまでやってるんだよね。
時刻は預かり延長のギリギリの19時。
部活終わってすぐに迎えに来てくれたんだ。

