「わ、わっ」


いきなり頭を下げられ動揺する。



「なになに?」

ざわつく周りの視線に余計に焦る。



「かおっ、顔上げて!」



オロオロと手を動かし、二人の表情をうかがう。



「牧村くんが守ってくれたし、謝ってくれるだけで十分だから!」



思いもよらない牧村くんの行動に余計に焦る。



そう二人に声をかけると、

「ほんとごめんな」

二人は本当に安心した笑顔を浮かべて足早に立ち去った。




「あいつらも悪気はないと思うよ」




気づけば牧村くんは腕組みを解き、にっこりと微笑んでいる。


その微笑だけで心があったかくなる。


なんか、魔法でもあるのかな?