バシッ。 「———え?」 気づいた時には、牧村くんが右から左へ移動していた。 そして私の目の前には大きな右手がある。 「バカっ、あぶないだろ!」 廊下中に響く、はっきりとした声。 「わ、わりいっマッキーっ」 牧村くんに一喝され、二人の男子は慌ててこっちに駆け寄る。 パスミスで、こっちに飛んできたみたい。 わたし全く気づかなかった...。 牧村くんがいなかったら、ボールぶつかってたかも。 さすがバレー部の次期エース。 敏捷性に動体視力も長けている。