「で。この子たちの見分け方を教えるね」


そんな俺の気持ちを見抜いたかのように彼女はまっすぐに言う。



「性格で見分けようと思ったら、

この楽天家で元気っ子が、炯太くん。

引っ込み思案で心配性な子が、靖太くん」



両膝に座っていても、


炯太は落ち着きなく周りをキョロキョロしている。


一方靖太は不安なのか指をしゃぶっている。



なるほどと相槌を打つ。



「でもね、たまーに本当に見分けがつかなくなる時があるの。

そこで、つむじに注目!

この右回りが炯太くんで、左回りが靖太くんね」


二人の頭を交互に見るも「つむじ?」と凝視してしまうだけ。


「わかった?」


キラキラした顔で俺を見つめる中村。


「...わかんねえよ」


「だから海外ではペディキュアやピアスで見分けるみたい!」


「中村はつむじで見分けることできんの?」


「......練習中」