「もうこんな時間だ。就業時間は守るべきものだ。帰ろう」 何という棒読み。 そして目にも留まらぬ速さで帰り支度を済ませる彼。 「明日の朝は今日の夕飯の残りを食べるように。 朝飯抜くなよ。遅刻すんなよ」 「はい。はい。わかりまし...た、じゃなくて!」 右京くんのキビキビとした注意につい頷く。 慌てて玄関まで追っても、もう靴を履いて玄関のドアノブに手をかけている。 「う、きょうくん...」 「鍵。閉めろよ」 有無を言わせない瞳に気圧され、声を発することもできない。