「俺はそうは思いません」
まっすぐ顔を上げてきっぱりと言い切る。
「小春さんは相手を思いやることができる素直な人です。
今までお父さんといる時間が少なかったから単に、免疫がないんですよ。
嬉しい。でも、どう表現したらいいかわからない」
素直だからこそ、表情、態度に表れてしまう。
隠し事も苦手だからすぐに顔に出る。
心優しいからこそ、相手を気遣い過ぎてしまう。
すれ違いってやつか。
「小春さんに会って、俺は相手を思いやる気持ちを知りました」
告白一つだってそうだ。
面倒だからってバッサリ切り捨ててきたものを考え直すこともできた。
子供に触れ合う機会もなかったのに、子供から好かれる気持ちも知った。
「俺は小春さんに会えて、本当に良かったと思ってます」
頭の中にあいつの笑顔が浮かぶ。
自然と頰が緩む。

