うう、こんな情けない話言いたくない。


どう返事をするか迷っていると、いつものひよこ柄ののお弁当バッグが差し出された。


「俺今日、仕事行っていいのか?」


気まずそうに頭をかく。




『もうあの男には来てもらわなくていいからな』



頭の中でお父さんの言葉が再生される。



「うん。もちろんっ」



そんな言葉かき消してやる。