「もう、お父さんっ!
右京くんは今まで、わたしの家事の面倒を見てくれたのっ」
「右京くん?!
なんだお前ら、そういう仲なのか?!」
「ちっ、違うよ!」
沙織といい、お父さんといい、すぐにそういう見方するんだから!
ムキになって返そうとするも、お父さんはまっすぐと右京くんを見る。
「とりあえず、君はもう帰りなさい」
「え、なに言ってるの?」
取り乱した様子もなく、冷静に言い放つ。
「でも、22時まで仕事が...」
「22時?! おいおい、冗談だろ。
高校生の男女が夜遅くまで...」
右京くんの言葉に、一人でブツブツとつぶやくお父さん。
「うん。やっぱり君は帰りなさい。金ならいくらでも払うから。
ほら早く。早く!」
「あ、え」
「ちょっと、お父さん?!」
右京くんにリュックや学ランを持たせ、追い出すように急かす。

