無事に晩御飯を食べ終え、ほっと一息をつく。
この間彼を名前で呼ぶようになってから、わたしは変に意識してしまう。
抱きしめられたときだって、風邪を引いている彼を心配して平常心を保った。
ただ慰めてくれただけ。
それだけだと思うけど、彼を意識してならない。
「手、痛むのか?」
「へ? ああ、ちょっとだけね」
自然と視線が下がっていたのか、右京くんの位置からはわたしが痛んでいるように見えたんだ。
「大丈夫か?」
彼の真剣な瞳が、わたしに向けられる。
さっきまでの照れくさそうな顔は消えている。
「う、うん...」
「ちょっと見せてみろ」
「っあ」
ますます彼との距離が縮まる。

