「まぁ、春山がどう答えようと、俺はお前に恋愛授業を教えるけどね」


その言葉に驚いて目を見開くと、ニタリ……意味深に目を細める唐沢の顔が視界に入った。


「何が偉そうに<恋愛授業を教える>だよ」


お前みたいに適当に女をあしらう術なんて学びたくねーっての。


チッ……


これみよがしに舌打ちをならすと、席を立ち上がる。


「学食行こうぜー」


上から唐沢を見下ろすと、ヘイヘイと頭を左右に揺らしながら唐沢も立ち上がる。


「授業料は焼きそばパンで許してやるよ」


「は?ふざけてんじゃねーぞ」


「それとも体で払ってくれるとか?」


「マジ、殴っていい?」


学食までの通り道、俺たちはくだらない会話を繰り返しながら足を進めた。


・・・たまに唐沢が分からなくなる。


付き合い長いのに、何を考えてるのか分からないみたいな…そんな曖昧な感じ。


ま、それもすぐに気にならなくなるんだけどね。








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