普段は優しい、お母さんが来てしまった。




「花音、テストは?」




……やっぱりそうなるよね。



忘れてくれないかなとは思ったけど、お母さんに限ってそれはないかあ。




「…はい、どーぞ」




ぴらっとかばんから、問題のテストを出すと、




「あら。」



何故かお母さんの声が少し高くなり、にこにこし始めた。




……こわっ。




そう思っていたら




「まあ、しょうがないわよ」