Reminiscence

フェンは考えたところで、何の解決にもならないことをすぐに打ち切る性質だった。
とはいえ、諦めたわけではない。保留にしただけだ。また、それを知る手がかりに、フェンは既に気づいていた。
フェンはもう一度ざっと部屋を見渡すと、部屋を後にした。
中庭には、ほとんど全員がそろっていた。
来ていないのはアシュレイだけだ。
役職がアサシン、諜報者なだけあって、部屋の確認をフェンより念入りにやっているのだろう。
もしかしたら、他のこともしているのかもしれない。
「アッシュ遅いなぁ……おい、フェン。お前も遅かったよな?何やってたんだ?」
話しかけてきたのはジャスパーだった。
フェンと同じく、ここにくるぎりぎりのときに騎士の誓約をしたために、フェン以外に気軽に話せる相手がいないらしい。
いや、アシュレイのことをアッシュと呼んでいるあたり、アシュレイとはそこそこ仲良くなったようだ。
「アシュレイはアサシンだから、部屋の点検をしてるんだと思う」
フェンが答えると、男子寮から、人が出てくるのが見えた。
「すまない、遅れた」
こうして、男子寮と女子寮に囲まれた中庭に12騎士が全員そろった。