王城は一気に騒がしくなった。
誰もがこの国の第一王子を殺した犯人を捜すのに躍起になっていた。
そんな中、ティターニアは父に呼ばれ、王室へ向かった。
「ティターニア、参りましたわ……」
「来たか」
父王の横には兄に付き従っていた12騎士の一人が立っていた。
ティターニアとも面識のある青年とその青年のそばから離れない少女だ。
その青年を見て、これは八つ当たりだとわかっていつつも彼らを憎む気持ちが湧き上がってくるのを止められずにはいられなかった。
「エドが亡くなって早々だ。お前は私を責めるかもしれない、だが……」
はぁ……と疲れたように父王はため息をついた。
「私の子がお前しかいない以上、お前に王位継承権を与えなくてはならないんだ」