「そうなんだ……」
ロッティはしょんぼりと肩を落とした。
「でも、旅人さまとこの村を出るというのは本当なんでしょう?」
「うん……ロッティともお別れね。少しさびしい」
フェンもさびしそうに苦笑して言った。
「フェンちゃんは、将来、何をしたいとか考えたことある?」
突然、ロッティがフェンの手を握って聞いてきた。
「う、え?将来……?」
「うん。何をしたいって思うの?」
「したいこと……あ、この大陸中渡り歩いてみたい。いろんなことを知って、経験して、いつかは師匠なしでも生きていけるようになって……最後は、できれば精霊の森にもう一度行きたい」