Reminiscence

間違いない、師匠だ……。
フェンは内心納得のようなものを感じた。
やはり、師匠はここに来ていた。
ということは、フェンをだましているということはなさそうだ。
この子供たちが旅人のように演技が上手いというわけでもなければ。
しかし、旅人の演技や他人を見慣れたためか、フェンは演技か本当かを見分ける技を身に着けていたので、その子供たちが演技をしているわけではないとも思っていた。
「あなた達の名前をうかがってもよろしいですか?この家の者ですか?」
「僕はテオ=ド=テナーバルド」
「私はメイ=ド=テナーバルド。私達、双子なのよ」
ド……?この子たち、貴族なんだ。
フェンは最初から敬語を使ったことが正しいことだとわかり少なからずほっとした。
フェンが双子のところを向いてると、今度はドアの開く音がした。
「すまない、待たせてしまったね」
そこには旅人と同じ年頃の男の人が背の高い男を従えて微笑んでいる姿があった。