Reminiscence

「共存?」
「精霊と人が完全に分かたれ、私達は人を見かけると魂を取るようになった」
精霊は手のひらから光の玉をいくつも取り出すと宙に放った。
光はあちこちに飛び交っている。
「綺麗」
フェンは感嘆の息をもらした。
「私が今まで狩ってきた人の魂だ」
精霊は冷たく言った。
「お前は、昔この森に住み、守ってきた人と同じ飾り紐を身に着けている。その姿は懐かしい……私にも人の友がいたのだ」
「精霊さま……」
「ランジェだ。ランジエ=シエンクロウ=メギ。私の名だ。ランジェと呼べ。許可する」