「ちょうどいいわ。フェン、どうせクエロは何も教えてくれなかったのでしょう?私が教えてあげる。こいつはね、野盗をあろうことか空から降らせやがったのよ。捕縛魔法で動けない野盗の山がネニャフルの中央広場にできて、一気にあたりは大騒ぎ。しかも野盗の額にはわざわざそうするようにルーンで命令した紙まで貼ってあったし、ずうずうしくも後から行くから報酬用意しろ、とか言ってきたのよ?一応決まりだから賞金は出すけど、そのかわり迷惑料として死んだ野盗を埋める墓を掘らせてたの」
「それで師匠、いつもあんなに疲れて……」
フェンが気の毒そう、かつ自業自得、といような視線をむけると旅人は気まずそうにそっぽを向いた。
「それで師匠、いつもあんなに疲れて……」
フェンが気の毒そう、かつ自業自得、といような視線をむけると旅人は気まずそうにそっぽを向いた。



