夜になると、町内の入り口辺りに
木刀を持った10人程の大人達が、たき火を囲んで、ピケと言うのを張っていたが
子供達も、大人に混じって、選挙の気分を味わっていた。
「金をやったり、貰おたりしたら選挙違反て、誰が決めたんや、いらん事するのう」
「4年にいっぺんの事やけん、金を貰うだけ貰って、入れんやったらいいんや」
「そうは言うてん、ここのモンは義理固いけんなあ、入れてやるんたい、貴重な1票を」
そんな時、向こうの方に人影が見え
5人の若者が、木刀を手に走り出すと、子供達も後に続く
行って見ると、その家のおっさんが、目を丸くして立っていた。
「何な、田中のおやじさんか」
「たまがったあ(びっくりした)ぶん殴られるかと思うたばい」
すると今度は、少し奥の方に、怪しい2つの人影が見えたので
若者達が走り出すと、2つの影も走り出した。
「こらあっ、待たんかいっ」
何でも、現金を持って、敵陣を切り崩しに来るので
町内の候補者を当選させる為に、怪しい者は追っ払うのである。
そのピケは、特に危ない、投票日当日の夜明けまで続いた。
木刀を持った10人程の大人達が、たき火を囲んで、ピケと言うのを張っていたが
子供達も、大人に混じって、選挙の気分を味わっていた。
「金をやったり、貰おたりしたら選挙違反て、誰が決めたんや、いらん事するのう」
「4年にいっぺんの事やけん、金を貰うだけ貰って、入れんやったらいいんや」
「そうは言うてん、ここのモンは義理固いけんなあ、入れてやるんたい、貴重な1票を」
そんな時、向こうの方に人影が見え
5人の若者が、木刀を手に走り出すと、子供達も後に続く
行って見ると、その家のおっさんが、目を丸くして立っていた。
「何な、田中のおやじさんか」
「たまがったあ(びっくりした)ぶん殴られるかと思うたばい」
すると今度は、少し奥の方に、怪しい2つの人影が見えたので
若者達が走り出すと、2つの影も走り出した。
「こらあっ、待たんかいっ」
何でも、現金を持って、敵陣を切り崩しに来るので
町内の候補者を当選させる為に、怪しい者は追っ払うのである。
そのピケは、特に危ない、投票日当日の夜明けまで続いた。