「どうしても……だよ」 強い口調を途中で押し殺してシータが言った。 「もし話したらどうなるの?」 イオタの頭の中に疑問という名の霧がかかる。 「二人共殺される……」 「えっ?」 「かもね」 シータは片方の瞼をゆっくり閉じてウインクした。 「なんだ、冗談か」 イオタは胸を撫で下ろす。