「他人に答えを求めるだけじゃ進化しないよ」 シータはニコッと無理やり笑顔をつくり、アドバイスを送る。 あの女の人にも同じようなことを言われた。 「そ、そうだね」 男の子は同じ間違いを繰り返さないように脳内に赤い本を浮かび上がらせ、記憶しておこうと思った。 すると、さっきまでの本と様子が違い、ページを捲るところに黒い字で【しんか】などの見出しが書いてある。 図書館のような部屋の本を読んで知識が増えたにしては、白紙のページが極端に減った気がした。