シリンダー部分がトウモロコシくらいの特大サイズ。 「覚悟しなさい」 「やだぁ~」 シータという男の子の叫びは腹の底にまで響いてきた。 これは、演技なんだよね?と、男の子は自分に言い聞かせる。 女は左手から一本の注射器を右手で抜き取ると、無造作にシータの腕に注射針を突き刺す。 ぎゃぁ~という悲鳴のあと、女は「そんなに痛くないでしょ」と素っ気なく宥めた。 注射器のシリンダーの中に真っ赤な液体が吸い込まれ、満杯になると二本目を刺した。