覚悟を決め、目を閉じ、一気に流し込む。不快な喉越しは一口目と変わらず、鼻から錆臭いニオイが通り抜け、苦痛からおさらばできると思った矢先、男の子の眼球が見る見る赤く染まり、意識が飛ぶ。 ★ ★ ★ 男の子は一瞬だけ真っ赤な世界に突然放り込まれた。 瞬きするかしないかの瞬時のことなのに、とてつもなく恐怖を感じた。 自分の体に何が起こっているのかわからないまま、赤い世界が去った後の光景に直面した男の子は首を傾げた。