ぼくってすごいのかな? 男の子は自分が超能力者なのか確認するために大きく頭を振って、一度中身を空っぽにしてみようと子供染みた努力をしてみる。 「どうしたの?」 女は尋ねてきたが、口調にさほど心配している様子はない。 「なんでもない」 奇妙な行動をしたことに気づき、男の子は思わず苦笑いを浮かべる。 「そんなごまかし方、どこで覚えたのかしら?人間の嫌なところばかり吸収するんだから」 女は腕組みをしながら自分で質問して、自分で解決してしまう。