男の子は自分の体が小さくなっていくのがわかった。
余計なこと喋っちゃったかな、と反省していると、車はどんどん深い森の中へ入っていく。
この女の人は誰もいないところで、ぼくを殺す気なんじゃ?
男の子に不安が募ってきた。
『知らない人に黙ってついて行っても、あなたなら平気よ』
突然、男の子の耳に女性の声が聞こえてきた。
キョロキョロ周りを確認するが、二人乗りの車に当然ながら他に乗っている者はいない。
不意打ちだったので、運転している女の人の声なのか判断が難しく、割と若い女の人の声という共通点しか見つからない。



