「上司(うえ)からの指示があれば、人間は冷静でも仲間を殺せるんだね。一……二……三……四……五……六……七……八人か……」 イオタは腕を上げ、袖についている黒い染みを吸った。 ★ ★ ★ ガンマ少佐の能力を吸収できればそれでよかったし、すぐに現実の世界へ引き返そうと思っていたイオタだったが、幕が上がった舞台に見入ってしまう。 ガラスのカプセルがひとつだけ垂直に立っていた。 きめ細かい気泡が人工的に下から上へ流れ、培養液に満たされた男が素っ裸で入っていた。