「人間達が吸血鬼に好き勝手させるわけないだろ!」 周りの隊員達にわざと聞こえるような大声で言う。 「それは、あなたを始末することで好き勝手にさせてくれる領域が広がるのです」 「人間を襲わないと契約でも交わしたのか?それとも血液を定期的に配給してもらえるように頼んだのか?」 アルファの鼻筋に皺が寄る。 「その両方です」 ガンマの目が極端に細くなった。腹の底では大声で笑っているようだ。 「吸血鬼の風上にも置けない奴だ」